皮膚科の医師って? 皮膚科に何か月も通院しているのに皮膚炎が治らない

整形外科診療をしていると、患者さんから皮膚疾患について相談されることがあります。また、痛い部位の診察で皮膚の状態が気になってしまって、皮膚科で治療しているのかどうかを確認してしまう場合もあります。

私は開業前に半年間、総合病院の皮膚科で(週に1回)診療の見学をさせていただきました。開業の借金返済に役立てばという思いでした。

開業して30年になりますが、しばしば皮膚疾患を診療することもありますが、この記事ではそのような患者さんを提示してみたいと思います。

最初は93才の男性のTさんで、数年来膝痛と腰痛で通院されています。令和7年12月には全身にひどい皮膚炎がみられていました。同日の腰痛に対するブロック施行時の腰の状態です。

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1月9日のカルテには「体中にかゆみあり、皮膚科受診していて薬はあると」という記載がありました。

4月25日の両膝へのヒアルロン酸製剤注射の状態です。右膝の外側はかきむしって出血しています。

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同日、私は皮膚炎の状態を見かねて、「皮膚科の通院で症状が軽減している様子がないので、当院でしばらく治療させてみてください。良くならない場合にはいつでも止めますから。」と提案すると、Tさんは同意されました。

私の治療は2種類の経口薬剤の処方と強めの皮膚炎外用薬の処方でした。皮膚炎が良くなっていないのですから、強めの薬を適応してとりあえず症状(かゆみ)を軽減させようという対応です。

下の写真は5月9日2週後の両側大腿部の状態です。確実に皮膚炎は軽減傾向に向かっていると思います。

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さらに同様の治療を続けていますが、6月13日7週後には皮膚はほぼ正常の状態となっています。かゆみの内服薬は1種類のみ服用しているということでした。

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同日の背部の写真ですが、こちらもほぼ正常となっています。

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7月25日当院での治療開始後3か月には軟膏も使っていないとのことでした。抗アレルギー薬のみ、再発すると怖いので服用しているとのことでした。

皮膚科診療の素人に近い医師の私が試行錯誤した治療で患者さんのかゆみの苦痛を軽減することができたわけですが、皮膚科専門医がなぜそれができないのか私は理解できません。開業医は患者さんから信頼されなければ、商売が成り立たないのではないかと私は思っています。一般の飲食店なら美味しくない料理を出されたら、2度とその店には行かないとなって当然ですが、医療という特殊な業種では良くならない治療を続けても商売が成り立つんだと不思議に思います。医師も金儲けをしています。極端な表現をすれば、お金が儲かるのは患者さんが良くならずに通院を続けてくれる状態です。私にはTさんが受けていた治療はそのような医療だったのではないかと感じられてしまいます。

もう1例、同じような患者さん、68才の看護師Mさんです。

Mさんは比較的治療が難しい“尋常性乾癬”という皮膚疾患でした。私の医院に膝痛や腰痛で通院して、乾癬症で何年も皮膚科に通院したけれど、良くならないので通院を止めたという患者さんを何人も経験しています。患者さんが諦めているので、私が治療に関わって良くならなくても元々と変わりません。一応医師ですから、乾癬症について多少なりとも勉強して試行錯誤してきました。すると改善がみられる患者さんが多くなりました。Mさんは本来椅子に座り損ねて右股関節痛で受診されたのですが、右股関節痛が一定改善した段階で乾癬症について相談を受けましたが、私がこれまで見てきた乾癬症の中で一番ひどい状態でした。

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右MRI画像の黄色矢印が損傷した大腿骨骨頭部です。左の背部の皮膚炎はやけどしたかのように腫れていました。10年以上も皮膚科に通院しているけれど、良くならない、毎日毎日かゆくて熟睡できないということでした。前記のTさんとは違う皮膚科に通院していました。

当院で行っている乾癬症に対する治療を行っています。皮膚炎外用薬に加えてシクロスポリンという経口薬を処方しています。

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治療開始3週でMさんの皮膚炎は劇的に改善しており、Mさんはかゆくなくなって、良く眠れるようになったと言ってくれており、良かったと思っています。

皮膚科専門医でない私が片手間に勉強して対応していて、これだけの結果を出せるわけですが、皮膚科を専門にしている医師にはそれができない、そのようなことがありえるのでしょうか。あえて良くならない治療を続けて、自分の財布が潤う医療を続けているのではと私には思えてなりません。医療という特殊な資格に守られたビジネスでは切磋琢磨する精神はなくなっていくと感じられる現象です。

雑談となりますが、自動車のホンダを創業した本田宗一郎さんは、「国の保護を受けている事業でろくなものは何一つない」というような趣旨のことを言っていたと記憶していますが、医療自体が国定価格で保護されている業種です。そういう保護政策の中で事業をしている人間には努力や鍛錬を怠る人間が多数出てきて仕方ない現象かもしれません。さらには働き方改革とやらで患者さんのために無理してまで働かない、自己研鑽の鍛錬しないという人間が医療をしていることはかなり多くあると私は感じています。